この吐き気女子スタッフのせいで、いやおかげで奇しくも、名探偵か迷探偵の青目尚樹が登場してしまった。
今回は、上手く解明できたが今後が心配だ、とワトソン気どりののたりくんが言った。
ただ、今回は難事件だったかもしれないが、ふと世間を見るとこれほど簡単な事件はないだろう。
ヒント の彼女の
「アパートの部屋にはTVがない」
は、いまどきの若者の部屋のカタチなのかもしれいと思ったとき、いまの社会現象に行き着いた。
このあたりであることに気づく方は多いだろう。つまり、TVがなくても生きていける。だが、代わりにこれがないと生きていけない。と若者たちは思っている。
そう、PCやMac、そして携帯にスマホだ。吐き気女子はスマホ派だ。会社でもMacと一日中にらめっこしている。土日はきっとスマホ三昧だ。
これのどこが嘔吐につながるかと不思議に思われるだろうが、こういった眼の酷使は、眼精疲労につながる。
眼精疲労はともすると、吐き気を誘発する。このことはあまり知られてないが事実だ。想像するに彼女は土日、家族、友人そのほかにメール、LINE、調べ物、ゲームとやり、寝る前に、寝付く前まで、朝起きたら、すぐスマホをチェックしてるのだろう。
と吐き気女子に説明したら、いま風女子の表現で
「あっ、すっきり当てはまります!」
と、言ったのだ。
原因は
「スマホなどからの眼精疲労にあった」
眼精疲労からの吐き気はそうとうなものだ。きっと思い当たるひとりもいるはず。ご注意願いたい。
事件解決に満足した名探偵青目尚樹は椅子の背を倒し、塩せんを食べはじめた。
のたりくんが声をかけようとしたら、すでに白河夜船だった。この昼寝は、青目尚樹の日課、いやルーティーンの一つでもあった。