バー「テンダー」での続き。

バーテンダーが映画「ラストエンペラー」に関するカクテル・レインを勧めてきた。

その理由は、先にカウンターにいた客がバーテンダー相手にしきりに映画の話しをしていた。

その影響だと思う。映画から生まれカクテルは数多ある。ボンドカクテルもそのひとつだ。

その客は映画「ブレードランナー」の話しをしていた。

30代前半くらいだ。新たな映画ファンか。こちらはリアルタイムでしかも当然劇場で観ている。ビデオも一般的でなかった。

原作の話しになった。本の名がなかなか出てこない。親しかったら教えるのだが。出てこないのも酒の一興だ。

だが、いまは、すぐiPhoneなどで分かる。原作は
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」

そのバーテンダーは
「時計仕掛けのオレンジ」を知っていますかと尋ねた。客は知らないようだった。こうやって映画を知っていくのだろう。

自分はリアルタイムで観た。衝撃を受けた。奇しくも数ヶ月前DVDを入手した。だが、昔受けた衝撃はなかった。

「ラストエンペラー」だ。
監督は、べルナルド・ベルトリッチ。
彼は「暗殺の森」につきる。

出演は、ドミニク・サンダ、ジャンルイ・トランチニャン。幻の映画だった。追いかけ、やっと観れた。

いまの人たちはこの楽しみ、感動を得られない。それはそれでいいのだが。

次の作品「1900」もなかなか観れなかった。やっと新宿で観た。

ちょっとなあ、とがっかりした。ドミニク・サンダの扱いも酷かった。

それから満を持しての「ラストエンペラー」
これは、どうなのか。こういったカタチの映画はもう作られないかもしれない。

ふと、「ブレードランナー」が話題になっていた理由が浮かんだ。
最近リメイクされたのだ。きっとそこからの話しだ。

飲んだカクテルのアルコール度数は高かったか聞いた。酔いが薄かった。

「結構きついと思います」とバーテンダーは言った。

ホテルは白金台だった。ちょっと遠い。不慣れだ。

バーテンダーも、「もう一杯いかがです?」 とは言わなかった。

素直に腰をあげた。

ここで、「ブレードランナー」なら、撃ち合いになるのだろう。  
どっちが、どっちだ。

訪問したのはこっちだ。
これで銀座から、ひとり消えた。笑