旅  その4

BAR  2軒のうち1軒め。

初日の夜、先斗町、木屋町を歩いてみた。ここも店変わりか激しいようだ。
ジャズBARの表口を見ていたら白人の三人家族が入っていった。驚いた。夫婦に小学一年生くらいの女の子だ。こちらは歩き回り、腹が苦しいのでカクテルだけにしようと思った。さっきの白人家族も気になった。戻ってジャズBARの扉を押してみた。
カウンター席。数人座って盛り上がっている。奥にも席があるようだ。ギムレットにする。白人家族は背後のテーブルにいた。女の子は何を飲んでいるか、と見たら水だけだった。さすがだ。バーテンダーは若い男子が二人。二杯目は今書いている小説がらみのカクテルにする。背の高いほうが二、三回聞き直してきた。すみません、あまり注文がないのでと謝ってきた。もうひとりのバーテンダーのシェイクの仕方は独特だった。味も若かった。背の高い方が話しかけてきた。気になったのだろう。帰りに同郷人とわかる。京都にきて三年だと言う。会計のとき、気温を聞かれ、16℃だよ、と言うとなんだか懐かしそうだった。京都の夜は、26℃だった。白人家族はその前に出ていた。